はじめて打った人が最初につまずくのが、出たぶんをカウンターに持っていっても現金が出てこないことです。
なぜそうなっているのかを先に知っておくと、流れで迷いません。
パチンコ・スロットで出た玉やメダルは、店の中で現金には換えられません。まず店のカウンターで景品に交換し、その景品を店とは別の景品交換所へ持ち込んで買い取ってもらいます。
この流れを三店方式と呼びます。ホールと景品交換所が別の事業者になっているため、店側は景品交換所の場所を案内できない場合があります。
出典:風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(風営法)、警察庁「風俗営業等の許可及びその業務の適正化等に関する法律施行規則」
法律がどこまでを禁じているか?
風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律、いわゆる風営法の第23条第1項が、ホールの営業者に2つのことを禁じています。
1号が、現金や有価証券を賞品として客に提供することです。
2号が、客に提供した賞品を営業者が買い取ることです。
違反した場合の罰則は、6か月以下の懲役または100万円以下の罰金と定められています。
つまり、店の中でできるのは物を渡すところまでで、その先は店の外の話になります。
カウンターの人が「ここでは扱えません」と答えるのは、断っているのではなく法律でそう決まっているためです。
なぜ店の外なら問題にならないのか?
禁じられているのは、営業者が自分で現金を渡すことと、自分で賞品を買い戻すことです。
店とは別の事業者が賞品を買い取る行為は、この条文が直接禁じている対象には入りません。
店の外で買い取る相手がいる、という形が成り立つのはこのためです。
政府は2014年の答弁書で、営業者自身が現金や有価証券を賞品として提供したり、客に渡した賞品を買い取ったりした場合には第23条第1項第1号と第2号の違反になり、賭博罪が成立する場合もあり得ると答えています。
店が自分で換金すればはっきり違反になる、という線引きがあるということです。
玉やメダルを持ち帰ることはできない
同じ条文で、遊技に使う玉やメダルを店の外へ持ち出すことも禁じられています。
玉やメダルは賞品ではなく、店の設備の一部という扱いだからです。
預かり証のような書面を出すことも認められていません。
出たぶんを次回に持ち越したい場合は、店の会員になって貯玉の仕組みを使うことになります。
特殊景品は店によって見た目が違う
店の外に持ち出す前提で用意されている小さな賞品を、特殊景品と呼びます。
薄いプラスチックのケースに入った金属片や、小さなカードの形をしています。
見た目も大きさも店ごとに違い、同じ系列でも県によって変わります。
はじめて行く店では、どれがそれにあたるかをカウンターで聞くのが確実です。
賞品の値段には上限がある
賞品として出せる物の値段には決まりがあります。
遊技の結果として表示された数量に見合う金額の物であること、そして上限を超えないことが求められます。
高額な物を好きなだけ出せる仕組みではない、ということです。
持ち出さずに済ませる方法もある
出たぶんを全部外に持ち出す必要はありません。
店の中には菓子や飲み物、日用品などの賞品が並んでいて、その場で受け取って帰れます。
一般の賞品だけで済ませれば、外に出て別の場所を探す手間がかかりません。
少しだけ出たという日は、この選び方のほうが早いこともあります。
掲載している5,755店はすべて同じ仕組み
このサイトに載せている店は全国5,755店ありますが、どの店も同じ流れで営業しています。
県や系列によって手順が変わることはありません。
変わるのは、特殊景品の見た目と、店を出てからどこへ向かうかだけです。
そこは店の公開情報には出てこないため、現地で確かめることになります。
打つ前に知っておけば十分なこと
カウンターで現金は出ない、ということだけ分かっていれば足ります。
あとは店のスタッフに聞けば、どこで何を受け取ればよいかを教えてもらえます。
出たぶんをその日のうちに全部処理する必要もありません。
会員になれば、出たぶんを店に預けて次回に持ち越せる店が多くあります。
要点
- 風営法23条1項1号が現金と有価証券を賞品にすることを禁じている
- 同2号が、店が自分で賞品を買い取ることを禁じている
- 罰則は6か月以下の懲役または100万円以下の罰金
- 政府は2014年の答弁書で、店が自分でやれば違反になると答えている
- 玉やメダルの持ち出しも預かり証の発行も認められていない
- 特殊景品の見た目は店ごとに違う
まとめ
カウンターで現金が出ないのは、その店の方針ではなく法律の決まりです。
仕組みを知らずに行くと戸惑いますが、流れが分かっていれば困ることはありません。
迷ったらスタッフに声をかけてください。手順はどの店でも同じです。
使う金額や時間が自分で決めた範囲を超えていると感じたときは、相談できる窓口があります。リカバリーサポート・ネットワーク(RSN)は、本人と家族の相談を無料で受け付けています。
各都道府県の精神保健福祉センターでも相談できます。ひとりで抱えずに、早い段階で相談してください。